『ノエイン』打ち上げパーティの行われた夜、一次会から二次会へ移動するたった3分間、赤根監督にミニインタビューを行ってみました。

 

 

――今の心境は?
赤根:終わってしまって残念。さみしいですよ。終わってしまってさみしい、という気持ちは珍しいですね。後半は、どこかへ逃げたかったぐらい苦しかったんだけど(笑)、今回はどのセクションのスタッフも楽しくやってくれたのが嬉しかった。


――みんな、苦楽をともにした仲間というわけですね。
赤根:うん、決して多い人数でやっていたわけではないんだけど、とてもアットホームな現場でしたよ。


――オリジナル作品であることも理由のひとつでは?
赤根:それもあるんだけど、とにかくみんなが面白い作品にしようと考えてくれていた。そこは実は紙一重で、僕に任されたスタッフが「何だよ、押しつけられちゃったよー」と迷惑がるか、「任せてもらえたから、がんばろう」と感じるかどっちかなんです。『ノエイン』は後者が多かったんですよ。


――実は、ラストがどうなるかヒヤヒヤしながら見ていたんです(笑)。
赤根:あはは(笑)。最後まで、岸田さんに相談しながら進めましたよ。スタッフみんなが聞き役になってくれたのが嬉しかった。

 

――間違いなく、『ノエイン』は赤根監督の代表作になると思うんですが。
赤根:うん、一生残ると思う。今まで監督した作品はどれも好きだけれど、『ノエイン』はちょっと特別かな。雰囲気がよかったんですよ。現場の雰囲気がすごく好きでしたね。

 

 

赤根監督は本当にさみしそうでしたが、作品の寿命を決めるのは受け手次第だと僕は思うのです。まだDVDのリリースも続きますしね。フリー文筆業の廣田恵介でした。